スポーツでは視力は重要である
選手は視力が低下すると目から情報をしっかりと取りいれることができないので、競技能力が低下します。
競技能力は視力に影響を受けます。
視力と競技能力

競技能力は視力に影響を受けます
また、視力が競技能力に与える影響は、競技種目で異なります。
競技種目別の視力と競技能力

視力の影響は競技によって異なり、
球技のように早く動く物を見る種目では、
視力の影響が大きい
したがって、視力の悪い選手の競技能力を十分に発揮させるには、視力の矯正をして視力を良くすることが必要です。
視力の矯正は目のトレーニングよりも確実に競技能力を向上させますので、視力の悪い選手はかならず行ってください。
コンタクトレンズはスポーツに適しているのか?
国立スポーツ科学センター(Japan Institude of Sports Science:略してJISS)の結果では、わが国のトップアスリートの35.1%が視力矯正をしていました。
視力の矯正のなかで最も多い方法はコンタクトレンズで88.3%を占めていました。
使用されていたコンタクトレンズの種類は91.8%が交換型レンズ(Disposable Contact Lenses:略してDCL)で、DCLの種類では1日交換型レンズ(略して1dayDCL)と2週間の頻回交換型レンズ(略して2WDCL)がほぼ同じ割合で使用されていました。
トップアスリートの視力矯正

視力矯正の方法は、
コンタクトレンズが9割を占めていて、
ほとんどが交換型レンズ(DCL)を使用していました。
コンタクトレンズが適しているスポーツとは?
JISSの結果では、すべての競技群で視力を矯正する方法はコンタクトレンズが最も多く、なかでも対象物をしっかりと捉える必要のある標的競技、速く動くボールを見るための視力を必要とする球技やスピード競技で、コンタクトレンズの使用は多かった。
トップアスリートの競技群別視力矯正方法

視力矯正方法で最も多かったのは、コンタクトレンズでした。
コンタクトレンズの割合がとくに高かったのは、標的や球技の選手でした。
しかし、コンタクトレンズは視力の矯正方法として、すべての競技群で最も多く使われていました。
選手にとって最適なコンタクトレンズとは
選手にとって最適なコンタクトレンズを選択するには、良好な視力が得られる、快適な装用感である、手間のかからないなどが、大切な要素としてあげられます。
1.良好な視力が得られるコンタクトレンズ
屈折異常(近視・遠視・乱視)の矯正がきちんと矯正できるレンズ
2.快適な装着感のコンタクトレンズ
1)乾燥感が少ないレンズ
2)酸素透過性が高く、角膜に十分な酸素が届くレンズ
3)フィット感が良く、激しい眼や体の動きでもずれにくいレンズ
3.手間のかからないコンタクトレンズ
レンズの保存や洗浄が簡単にできる
4.紫外線の影響を軽減させるコンタクトレンズ
紫外線が多い屋外でプレーをする競技では、紫外線から眼を守るレンズ
選手のプレー環境を理解したうえでのコンタクトレンズ作製を
目の状態は選手それぞれで違っています。
また、プレー環境も様々です。
したがって、選手に適したコンタクトレンズは、コンタクトレンズが選手の目に合っているだけではなく、選手がプレーしている環境に適したものを選択する必要があります。
そのためには、視力検査だけでなく、角膜形状解析検査や涙液検査も必要です。
また、選手からプレー環境についても聞く必要があります。
しかし、選手が自分に合ったコンタクトレンズを使用していても、選手の視力がいつも良い状態で十分な競技能力を保っているとは限りません。
選手の視力がいつも良い状態であるかをチェックするには、定期的な視力の検査とコンタクトレンズの検診が必要です。


「スポーツにとっての視力の大切さ」について
プロスポーツ選手・有識者との特別対談を行いました